2006年07月27日

今日、ホームレスになった

今日、ホームレスになった―13のサラリーマン転落人生
今日、ホームレスになった―13のサラリーマン転落人生増田 明利

新風舎 2006-07
売り上げランキング : 770

おすすめ平均 star
starこれが現実。
star明日は我が身・・・

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 会社帰りに立ち寄った書店で衝動買いした。

 橘玲が「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」のエピローグで書いていたホームレスについての記述が、それを読んで以来頭の中にずっと残っていた。また以前このブログで取り上げた同著者の「雨の降る日曜は幸福について考えよう」にもホームレスについての記述がある。(なお、前者の記述はWEB上に公開されているので、興味のある方は読んでみて欲しい。)

 この本には、読んだ誰もが自らの身に置き換えて考えざるを得ないようなリアリティ溢れる描写で、13人のホームレスの来歴と現状が綴られている。

 実際、そういう心配をしないで済む人間が、日本に一体何人いるのだろうか? 13人の中には、かつて年収2000万円を稼いでいた人、5000万円を稼いでいた人、あるいは16億円のビルオーナーだった人、などがいる。それでも、彼らはホームレスになった。

 ただ私は、「こんなホームレスを生み出すような日本社会はダメだ」などと言うつもりはない。

 言いたいのは、我々はリスクを認識する必要があること、そして認識したら何をすべきかを考えなければいけないこと、それだけだ。

 もう一つ。常識的なファイナンスの知識があれば、ホームレスにならなくて済んだはずの人が何人かいる。バブル崩壊前には、無理だったのかも知れないが。

2006年07月25日

アフィリエイト収入その後

 久しぶりに、アフィリエイトについて書こうと思う。

 ここ数ヶ月は、大体20万円前後の月収を得ることができている。もちろん上を見ればキリが無いのだが、副業としてはなかなかのものだと思う。

 もっとも、私にはアフィリエイトが単なる副業であるという意識は無い。20万円ではまだまだ少ないと思っている。これから、本業と全く同じように、頼れる収入源として、さらに上向きにしていくつもりだ。

 また、私のアフィリエイト収入は安定感に欠けている。ちょっと専門的な話になってしまうのだが、SEOだけでは如何ともし難い状況にあるのだ。これも、克服すべき課題の一つである。

 昨夜のことだが、以前購入した「アフィリエイト仰天集客術」をぱらぱらと読み返した。また新たな発見もあったのだが、同時に、私もこの本に登場できるぐらいのノウハウは貯まったし、収入も得ていることに気づいた。ちょっと感慨深い。

 もっとも、そんな人は大勢いるわけで、今更そのノウハウで本を書けるわけでもないし、大して自慢にもならない。アフィリエイトはアフィリエイトで、もうしばらくやっていこうと思う。

posted by CatchYourBear at 02:39
Comment(0) | TrackBack(0)
アフィリエイト | ページTOP
2006年07月13日

ローマ人の物語

 われわれは、富を追求する。だがこれも、可能性を保持するためであって、愚かにも自慢するためではない。アテネでは、貧しいことは恥ではない。だが、貧しさから脱出しようと努めないことは、恥とされる。

ペリクレス(紀元前460年頃。塩野七生「ローマ人の物語2」より)

 理性に重きを置けば、頭脳が主人になる。だが、感情が支配するようになれば、決定を下すのは感性で、理性の立ち入るすきはなくなる。

ユリウス・カエサル(紀元前63年、ローマ元老院での発言。塩野七生「ローマ人の物語8」より)

 旅行に行くときは、その土地にちなんだ物語や小説を持っていくことが多い。

 例えば、ギリシアには呉茂一のギリシア神話を持って行った。タヒチには、北杜夫の南太平洋ひるね旅を持って行った。

 私とて、いつもいつも成功本やら投資本やらビジネス書やらを読んでいるわけではないのである。

 イタリアに行く際、以前から読んでみたいと思っていた「ローマ人の物語」の文庫版を買ったのだが、これが面白くてしょうがない。以前にも少し書いたが、一気に読んでしまうのはもったいないので、少しずつ少しずつ購入して、読み進めている。今は8巻の途中だ。

 ローマの歴史に興味を持った直接のきっかけは、岩明均の「ヘウレーカ」「ヒストリエ」を読んだことだと思う。これらの漫画の背景、地中海世界について知りたかったのだ。(学校の授業は、遥か遠い記憶だ。)

 ちなみに上記2作の漫画も抜群に面白いのだが、今回はローマ人の物語について書いているので、泣く泣く置いておき、本題に入る。

 どうも私は歴史に対する知識が少なく、この本を読む前は、二千年以上昔の人々の諸言行がこれほど…何と言うか、「理に適っている」とは思っていなかった。
 無論、その「理」は現在とは異なる。しかし、時代背景に適合しているという意味では、現在と何ら変わりは無いと言える。
 有史以来、人間は段々と進化発展をして現在の社会を形作ったのだというイメージを、何となくではあるが、持っていたのだと思う。つまり、二千年前は、未発展、未成熟の社会であった、というイメージを。私が理系で、科学及び科学技術の発展と社会そのものの発展を結びつけて考えがちなことも、そのイメージの原因だと思う。

 だが、この本が生き生きと描く世界を読むと、そのイメージが覆される。当然ではあるのだが、当時には当時の生活があり、文化があり、政治があり、経済があり、学問があり、歴史があり、…。それが、率直に言って非常に面白い。

 そして、冒頭に引用した二つの言。この本の登場人物は非常に多いが、例えば彼らから、何かを学べないわけがないではないか。

 おそらく、現在を生きる我々の諸言行も、やがて同じように未来人から顧みられるのだろう。人類の歴史上最も多くの犠牲を払って(犠牲を過去からの積算で考えれば当然だ)ここまでやってきたからと言って、我々は人類の歴史上決して特別な存在ではないのである。

 それにしても、なぜ、ローマ人(及び地中海世界の住人たち)は、初期の戦争ばっかりやっていた頃に鐙(あぶみ)を発明できなかったのだろうか? とても不思議だ。

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上)    新潮文庫塩野 七生

新潮社 2002-05
売り上げランキング : 5044

おすすめ平均 star
starローマってすごい
starハードカバー版を持っている人にも
starローマの歴史に興味が無い人は読めない

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
2006年07月06日

奇跡の経営

 先日、ある大学助教授の講演を聞いた。経営学の研究者だった。

 詳しくは記さないが、どうも時代遅れの感がある話で、その大学の経営自体を心配したくなるような内容だったがそれは置いておく。

 さて、以前就職活動と「奇跡の経営」という記事に、少しだけこの本のことを書いた。

 おそらく、アカデミズムの世界で研究されているような内容とは真っ向から対立するであろう話が、この本の骨子である。著者は、ブラジル・セムコ社のCEO、リカルド・セムラー。

 私はこの大して長くもない一冊の本に、本当に幾つもの、感銘を受ける箇所を見つけた。その中から特に二つ、書いてみようと思う。

ストライキをする社員が欲しいのは、お金ではない。

 1980年代半ばの米国自動車メーカーのストの話が載っている。労働者は厳しい冬の寒さの中、雪の中で、数ヶ月に渡ってデモ行進をし、ピケをはって、経営者サイドを悩ませていた。

 セムラーは、労働者側の要求する賃金アップと、経営者側が譲歩できたであろう額との差を試算してみた。するとその差は、一人の労働者にとって、小型テレビ1台分の値段でしかなかったそうだ。

 労働者は、そんなわずかばかりのお金のために、凍えそうになりながら、辛いストを展開したのだろうか? それは違うだろう、というのがセムラーの結論だ。

 私も、会社の賃金制度や考課制度、あるいは考課内容そのものについて色々と考えることがある。だが、その考えが「賃金」にのみ帰結するものなのか、と改めて考えてみると、確かに違う。

命令に従って行われるプロジェクトは成功しない

 トップダウン・マネジメントは、この本では明確に否定されている。

 一方で、あるプロジェクトの成否を開始前や実行中に予測し、Go or No Goの判断することは、経営学にとって永遠の課題であると言ってもいい。(どのプロジェクト案を採用して進めるべきか? 競合分析はできているか? 市場規模は? SWOTは? ブルーオーシャンかレッドオーシャンか?)

 だが、そもそもプロジェクトの成否とは何だろうか? 利益貢献だろうか? それとも売上高成長に寄与することだろうか?

 無論、様々な答があるはずだ。そして、セムコ社は最も優先すべき明確な答を持っていて、マネジメントはそれに従って行われている。(と言うよりも、行われていない。)

 冒頭に書いた経営学の助教授は、これを読んでどう思うのだろうか? 聞いてみたい気はしたが、あまり有意義な反応は得られそうになかったので、止めておいた。

奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ
奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメリカルド・セムラー 岩元 貴久

総合法令出版 2006-01-24
売り上げランキング : 3017

おすすめ平均 star
starできたらいいなと思う。
starなんだ!これは!!!
starこうありたい

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 最後に、この本を読んだ後で思った。セムコ社は現在どうなっているのだろう? うまく行っているのだろうか?
 セムコ社のWEBサイトを見ても、上場していないのでIR情報なども無いし、よくわからない。が、読んでみた限り、セムコ社の方針に大きな変更は無いようである。

 蛇足ながらもう一つ。副題はあまり良くない。原題は確かに「THE SEVEN-DAY WEEKEND」だが、「週末発想のススメ」は、相応しくないだろう。何かの発想法、手法について書いた本のように思われてしまいそうだ。
 この本は、セムラーの経営哲学と、その実践について書かれている。それを表しているのがTHE SEVEN-DAY WEEKENDなのだ。