2005年12月21日

大金を自然に受け入れる方法

 おなすさんのブログに「札束の山」ワークという記事があり、興味深く読んだ。

 確かに、自分に相応しくないと思われる大金を手にすると、幸せになるどころか、逆にそのお金に振り回され、お金を失うことを恐れて疑心暗鬼になったり、生活態度が荒れて人柄までもが変わったりして、結局は不幸せになる、という話はよく聞く。そうならないためには、大金を手に入れたらどうするか、というシミュレーションを行っておくことが必要だろう。
 また、ある種の成功法則や願望実現テクニックによれば、大金を手に入れるためには、手に入れる前から、既にその大金を手に入れているかのように振る舞うことが必要らしい。私も、以前からそうしたテクニックを実践している。

 そこで今回は、私もあるテクニックを披露してみようと思う。自分が大金を手にして当然、というよりも、既に大金を持っている、と思えるテクニックである。テクニックというよりは単なる知識、考え方なのだが。

 キーとなるのは、「人的資本論」である。これはゲーリー・ベッカーというノーベル経済学者が提唱した経済理論であるが、ここでの考え方は簡単である。

 例えば、あなたが会社勤めのサラリーマンで、年収500万円を得ているとしよう。そんなあなたにとっては、宝くじで50万当たった、あるいは株式投資で失敗して50万円損した、というのは、非常に大きな出来事に思えるだろう。何しろ50万円といえば、年収の10%である。

 一方で、一億円の資産を銀行に預けている人がいるとする。仮に金利が5%ならば、その人はあなたと同じく、一年に500万円の収入を得ることになる。ちょっと考えた限りでは、彼にとっての50万円は、あなたにとっての50万円よりも、大した金額では無いような気がする。

 だが、人的資本論ではこう考える。あなたは仕事をすることで、すなわち自分の労力と時間を会社に「貸す」ことで、一年に500万円を得ている。仮に金利を5%とすれば、あなたは、一億円に相当する資産を所有しているのと同じはずだ。違いは、銀行に貸すか、会社に(労力と時間を)貸すか、である。
 この労力と時間を、人的資本と呼ぶ。労働を利益に変える能力、と考えてもいい。

 こう考えると、世の中の多くの人は、かなり多額の資産を所有していることがわかると思う。さらに、人的資本論を使うと、「教育」を経済学の土俵で語ることができる。例えば、年収を上げるために研修を受ける、資格取得の学校に通う、あるいは本を買って勉強する。これらの行為は、人的資本への投資なのである。人的資本が増えれば、より多くの収入を得ることができる。これは、銀行への預金額を増やすのと何ら変わりが無い。
 また、自分をより高く評価してくれる会社への転職を考えたとする。この場合は、投資先を変えるということだ。今の会社よりも、人的資本に対する金利を多く支払ってくれるかどうかを考えているのと、同じことなのだ。

 つまり、大抵の人は、意識せずとも、大金を所有しているのみならず、資産運用をも行っているのである。そう考えることができれば、少々の金額では動じなくなるし、また大金(人的資本以外の実物資産)を手に入れても、自然に受け入れることができるはずである。



posted by CatchYourBear at 01:41
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この記事へのコメント
CatchYourBearさん、こんにちは!
トラックバックとご紹介ありがとうございます。

人的資本の話なんですけど、個人的にとても
面白いと思いました。

スポーツ選手なんかは、推定10億円資産の5%で
年5000万円だけど、有効年数は最大20年で、
しかも途中で怪我したり退団を余儀なくされた
りで、ハイリスクハイリターン。

公務員は、推定3億円の1%で年650万円だけど、
有効年数は40年近くあって、フツウにやって
りゃ上がりまでいける、というローリスク。
でも、これからは国家破綻の可能性が高まり
ミドルリスクになりつつある。。

みたいな考え方ができますかね。

ボクは投資先選定のときに似たような考えを
使わせてもらっています。

ありがとうございました!


Posted by おなすのミラクル年収3000万円超! at 2005年12月21日 23:05
おなすさん、コメントありがとうございます。

利益率と割引価値を理解すると、投資のことがだいぶわかりやすくなりますよね。

それはそれとして、人的資本を含めると、私もずいぶんな大金を運用しているなあと改めて思います。そして、その状態を自然に受け入れている自分がいることに最近気づきました。
さらに、時々「既に30億円貯めた気分」になることすらあります。
Posted by CatchYourBear at 2005年12月23日 02:23
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