2004年09月23日

ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門

 このブログでは折に触れ書籍を紹介しているが、内容や感想をきちんと書いたことはなかった。今回は、一冊の本について、私の思うところを書いてみようと思う。読書感想文だ。これは今後も続けていこう。

 今回紹介するのは、「ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門」である。

ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門
ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門

 この本は、私が買った最初の資産運用関連の書籍である。これを買う少し前に、初心者向けの株式入門本を一冊、人から借りて読んだ。株とは何か、とか、ネット証券に口座を開きましょうとか、そういった類の情報が載っている本だ。読後、自分でもう少し詳しい本を買おうと思い、会社帰りに訪れた書店で、何気なく手に取ったのがこの本だった。

 なぜこの本を買ったのか、いや、それ以前に、数ある株式投資本の中でなぜこの本を手に取ったのか、実を言うとあまりよく覚えていない。おそらく、この「ゴミ投資家」という一見変わった言葉に惹かれたのだろうと思う。

 ゴミ投資家とは、「保有資産一億円未満の投資家」のことである。おそらく大多数の人がそうであるのと同様に、私も(現在のところは)ゴミ投資家だ。この本には、そういったゴミ投資家が資産を運用して儲けるにはどうすればいいか、が述べられている。

 と言っても、その結論は序文(プロローグ)にはっきりと書いてある。「ゴミ投資家にとっての最大の資産運用は働くことである」と。それに続けて書いてある通り、実際、身も蓋もない。

 それ以外にも、「日本の証券会社にはもともと資産運用能力などなかった」「役に立たないチャート分析」など、株式投資を学び始めの人にはかなりショックな表現が、惜しみなく出てくる。逆に、ある程度の知識や考えを持っている一部の人には、気に障ることだろうと思う。が、少なくとも私は、目から鱗が落ちる気分を何度も味わえた。その感動(と言うと大げさかもしれないが)は未だに忘れられない。

 一方で、現代ポートフォリオ理論(MPT)や資本資産評価モデル(CAPM)の基本について、平易に、かつかなり詳細に解説してあることが、本書の特徴である。他の株式投資本を見ても、これ以上の情報はなかなか得られない。実際、ここから先を学びたかったら、少し学術的な文献をあたる必要があるだろう。また、債券投資についても、かなり詳しく言及してある。

 ただ、私が読んだ上で(あるいは今読み返した上で)は、欠点もあると感じた。ここでは二つ挙げておきたい。

 まず、MPTやCAPMについて、かなり過信した書き方をしていると思う。過去の株価データから算出した共分散や相関係数が未来にもあてはまる保証はない。数学的な証明と実践での証明を混同しているように思える。

 また、欠点とまでは言えないかも知れないが、「ゴミ投資家のための人生設計入門」「ゴミ投資家のためのビッグバン入門」に言及している箇所が多く、これらを読まないと、少し消化不良な気分になってしまう。私は二冊とも買ってしまった。

 ともあれ、私は株式投資を始める前にこの本を読むことができて、とても運が良かったと感じている。証券会社の推奨銘柄を購入してもあまり得していない、どんなテクニカル分析手法が役に立つのか分からない、そういう人にはぜひ読んで頂きたい本だ。

 無論、この本を読んでも、全く価値を見出せない人もいるだろう。そういう人がいればこそ、市場は完全に効率的ではないのだ。


現在の純資産総額:15,500,949円
30億円まであと:2,984,499,051円

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